TPPに想う、農業関係の補助金について考えた。

昨日、(2013.3.15)安倍晋三首相が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に交渉参加を表明しをしましたね。

およそテレビの農業界へのインタビューは、反対!断固反対!っていうものが多いと思う。
国は輸入品には高い関税を課して、国産農作物の販売価格を維持してくれている。
それが無くなったら、食べていけなくなる。国内の農業はどうなると思っているんだ。。。という意見。


私はTPPの是非はともかく、農業界からの反対!っていうコメントを聞くと違和感がある。

というのも、補助金はじめ、国の制度(つまりは国民の税金)で随分農業は優遇されていると思っているんだ。

特に水田、稲作をしている場合、まず、コメの価格安定のために、コメを作らずにほかの作物を作ると
転作したから補助金がもらえる。

民主党政権になってからは、作物の出来不出来にかかわらず、一定の所得補償をするという制度もできてる。

ほかにも、作物が何にせよ、農業団体が新品種を開発するために、
他のまちに視察に行く代金にも補助金が支払われていたりしている。

そのほかの産業にかかわっている人が知ったら、びっくりして腹が立つほど、
補助金や所得補償が、国、県、市町から農業界には支払われているんです。

農水省ページをみてもわかるし、今はどこの自治体でも事業仕訳とか、補助金整理をして内容を公表しているから
ご自身の住んでいるところの状況は調べたらすぐにわかると思います。


でもね、考えても見てください。
作物作らなかったら、お金がもらえて、作物が不出来なら補助金がもらえて
作物を作っても作らなくても、品質が良くても悪くても、所得補償してもらえたら・・・

・・・働くと思う? 美味しい喜ばれる作物を作ろうと思うかな?

もう一つ、斜に構えていうなら、人のお金で、成功している所に視察に行ったからって、新品種ができるのかな?
やっぱり自腹で行かなきゃ、できないんじゃないか、と私は思うよ。

私は、農業ってとっても大切な産業だと思ってる。
スーパーにいっても、なるべく国産品を選んで買う。だって美味しいし安心だもの。
私の周りには考えてる消費者、結構いるよ。

だからこそ、農業界の皆様には、今のご自分たちの状況に気づいて行動を起こしてほしい。
戦後の食糧がない頃に、皆が頭を下げて高級反物と農作物を交換した時代から、
時代は変わり、皆が平等に競争する時代になっている。
補助金をもらって、生活を安定させることではなく、
世界一安全で、美味しいものを自分たちが作るんだ!ってがんばってほしい。

そういう意味では、今回のTPPは一つのきっかけになると思う。
国には、TPPの競争から守るため・・・とかいう名目の補助金は増やさないことを期待する。



もちろん、農業界で、一生懸命やってるところもある。こんな記事があった。

                  ◆

品質に自信を持つ農家からは「海外産と勝負する競争力はある」とTPPを前向きにとらえる声も出た。

大分県特産の甘い『日田梨』は、現地産の5倍という高い値段にも関わらず台湾に輸出されている。
攻めの農業政策で、輸出拡大を進め農業を成長産業にしていく。TPPはピンチではなく、むしろ大きなチャンスです!」

その日田梨を一昨年から台湾に輸出している大分県日田市の栽培農家、中島新次氏(60)は
「TPP参加には不安もあるが、海外での競争力は高く、自信はある」と述べた。

日田梨は残留農薬や糖度など厳しい基準をクリアしており、台湾や中国などで高い人気を得ている。
別の日田梨農家の男性は「海外の人にも『おいしい』と食べてもらえることは非常にうれしい。(TPPに参加しても)
おいしい梨を作り続けていくだけです」と、首相判断を冷静に受け止めた。

鹿児島県の茶葉生産者の男性も「国内産でも輸入品でも質が高ければ売れるし、低ければ売れない。
TPPの是非を議論するよりも、そっちの方が大事だ」とする。

                  ◆

「人は働かないのは当たり前。どうやって『餅』をやって働かせるかが戦略だ。」
岐阜県の未来工業の山田昭男氏も言ってるじゃない。

自分で自分の「餅」を見つけたら、もっといいとは思うけど。

さて、今後も目が離せませんね。

稼ぎたければ、働くな。

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